子宮蓄膿症による子宮破裂に対する緊急オペ

もうすっかり夏の様な気温が続いている今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか??

 

今年の6月は梅雨らしさがなく、雨も降るには降ったけど、、、みたいな毎日が続いておりますね。

 

 

ここのところ自分の中で流行っている趣味が昆虫観察になっております。(^。^)

 

 

うちの奥様が虫が好きで、最近よく公園などに行って虫を拾ってきては飼っているのですが、、

 

こんな小さなバッタが!

 

この子達も凄い暑い中でも元気に葉っぱを食べています。(^^)

 

 

飼育するにあたって「何食べるのかなー」と虫さん達の食性などを調べるのですが、、、

 

それぞれの虫さん達を拾った場所によく生えている木の葉っぱや草が実は大好物だったりするので、小さな虫さん達も意思があってそこにいるのかー!と驚かされますね(°▽°)

 

虫「好きなものだけ食べたいよねー」

 

 

さて、今回の症例報告は

子宮蓄膿症による子宮破裂に対する緊急オペ

について書いていきたいと思います!!

 

症例  4歳 トイプードル 雌

 

3日前から食欲が全く無い、お腹が張って痛そう、との主訴で当院を受診

 

早速、診察してみると、、、

お腹がパンパン!!

さらに体温も39.6℃と高体温!

いつも凄く動き回るワンちゃんとの事でしたが、この3日間は全く元気が無い、とのことでした。。。

 

続いて検査をしてみると、、、

 

レントゲン、エコー検査にて子宮が大きく拡張している事がみられます!!

 

血液検査も炎症値CRP19.5mg/dl!!

(正常は0.7以下)とかなりの高値!!

 

 

さらに、エコー検査を詳しくみてみると、、、

子宮内だけでなく、その周りにも液体がみられます!!

 

子宮蓄膿症及び子宮破裂の恐れがあることを説明し、そのまま緊急オペに、、、

 

開腹してみると、、

 

お腹の中に血混じりの液体が、、、

 

 

子宮頸部に穴が空いてます!!

 

血膿でパンパンになった子宮が体動などの刺激によって破裂し、お腹の中に血膿がばら撒かれている状態です!!

 

素早く子宮と卵巣を切除し、腹腔内を温めた生理食塩水で何度も何度も洗います。

 

片方の子宮から血膿が多く出ていた様で、向かって右の子宮は左側と比べると小さくなっています。

 

 

無事にオペは終わりましたが、オペだけではまだ治療は半分も終わっておりません。。。

 

 

子宮から漏れた血膿が膵炎などお腹全体にもの凄い炎症を起こします。

 

 

さらに、この血膿を細菌検査に出したところ、緑膿菌という非常に抗生剤の効きにくい菌が検出されました。。。

 

その為、緑膿菌を倒せる抗生剤を取り寄せるまでの間、一時的に横浜夜間動物病院さまに協力して頂き、転院して入院下で抗生剤での治療をしてもらい、

こちらに抗生剤が届き次第またこちらでの治療を再開する、、、

 

というかなり慌しい治療になりましたが、1週間以上の入院治療を乗り超え、何とか退院できました!!

 

その後膵炎の再発などもなく、

再診時には、オペ前のグッタリと大人しくなっていた事が信じられないくらい動き回っています^_^

 

 

 

もし未避妊のワンちゃん、ネコちゃんが

 

お腹が張って元気が無い!

 

陰部から血膿などみられた!

 

凄くお水を飲んで、尿量も多くなった!

 

などみられましたら子宮蓄膿症かも知れません。

 

是非ともおひさま動物病院へご相談して下さい。

 

 

また、7月1日から8月31日まで

おひさま動物病院では

歯石除去キャンペーンを行います!!

 

口の臭いが気になる!など有りましたら是非とも一度ご相談して下さい。