膝蓋骨内方脱臼に対する整復手術

3月になりすっかり春らしい季節が来て、、、

 

 

 

、、、ません!!!笑

 

 

 

何だか雨の日が多く、冬の寒さが続き、風だけは春一番なのかやたら強い、というモヤっとした3月を迎えている大和市ですが、皆様如何お過ごしでしょうか??

 

 

そんな中、おひさま動物病院では

春の予防薬キャンペーン!&狂犬病予防接種代行がスタートしました!!

 

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3月1日から5月12日までの期間限定ですので、この機会に是非ともご利用下さい!!

 

 

 

今回は遂に整形外科です!!

膝蓋骨内方脱臼に対する整復手術に関して症例報告したいと思います。

 

 

パピヨン 3歳2ヶ月  雌

昨日から右後肢を痛がる、挙上する、を主訴に来院。

 

院内で歩かせてみると、、、

 

右後肢を着いてはいるけども、少し歩くと違和感を感じるのか挙上する様子

 

触診してみるとかなり右の膝蓋骨が内側にズレます、、、

 

レントゲン検査をしてみると、

本来は真ん中(大きい矢印の先)にあるべき膝蓋骨が、内側(小さい矢印の先)にズレてます!!

 

 

他に骨折や前十字靭帯のズレ、膝に関節液の貯留の有無も確認し、そちらは幸い大丈夫そう。

 

 

 

右の膝蓋骨内方脱臼と診断し、オーナー様と相談の上まず、安静にしながら内科で痛みや違和感が無くなるか治療を行うことに、、、

 

 

 

1週間後

 

少し違和感は消えたが、少し歩くとすぐ足を挙上するのはかわらない状態、、、

 

オーナー様と再び相談の上、

 

 

・このまま内科治療をしても違和感が残ったままになる可能性がある

 

・このまま続けていると痛めた右後肢を使わないままになるので筋力低下してしまうこと

 

 

などを考慮し、整形外科手術により膝蓋骨内方脱臼の整復を行う事に!

 

膝蓋骨内方脱臼の手術はその獣医師により様々な方法があるのですが、、

 

 

基本的に自分が使っているものは、

 

①内側へ膝蓋骨を引っ張っている筋肉の切除

 

②膝蓋骨の収まる溝を深くしスッポリ収める増溝術

 

③膝蓋骨を包む筋膜を内側に行かない様に外側に縫い縮める縫縮術

 

④膝蓋骨を押さえる靭帯が緩く浮いてしまう場合や骨が内側に偏位してる場合などの脛骨粗面転移術

 

の4つを基本にして

レントゲン写真や実際に手術中に膝を曲げ伸ばししてズレやすさなどを確認しながらどの術式をやるか選択してます。

 

 

今回のオペでも、実際見てみると、、、

膝蓋骨を内側に引っ張る筋肉です!

切断し、内側にズレる力を減らします。

 

 

 

更に膝蓋骨が収まる溝を確認してみると、、、

溝が浅く、上に乗っかる膝蓋骨が簡単に内側にズレてしまいます!

 

 

そこで、、

 

溝を深くします。

 

 

 

深くした溝の上に、剥がした表面の軟骨を乗せて膝の動きをスムーズにします。

 

 

膝蓋骨を包んでいる筋膜を外側に縫い縮める縫縮術を行い、ズレがないかを都度確認をします。

 

 

今回はこの①②③の3つを合わせて手術終了。

 

 

ロバートジョーンズ変法バンテージを3日間行い、炎症を抑えます。

 

 

上:術後3日目の様子

下:術後14日目の抜糸時の様子

 

術後のレントゲン:膝蓋骨がしっかり中央に収まっています(矢印)

 

手術の合併症もなく、術後早い段階からすごく元気に手術した足を使ってくれています!!

 

術後は2ヶ月ほど自宅で簡単なリハビリを続けてもらいますが、オーナーさんもワンちゃんも一緒に楽しんで続けてくれているようで良かったです!(^^)

 

 

おひさま動物病院では今回の膝蓋骨内方脱臼を始め、整形疾患の診察も行っております!!

 

・足を痛がる、たまに上がる

・膝のグレードを見て欲しい!!

・以前、膝が悪い(パテラがズレる!)といわれた!

・歩き方が気になる。

 

この様な症状がありましたら、是非とも一度、おひさま動物病院にご来院下さい!!