異物誤食に対する内視鏡処置
皆様、少々遅くなりましたが明けましておめでとうございます!!
本年もおひさま動物病院を宜しくお願いします!
m(_ _)m
年末年始の間、緊急外来や他院様からの紹介などもあり、有り難いことにバタバタしておりましたが、その勢いも一月中旬を過ぎ、さらに下旬になりようやく少し落ち着いて来た今日この頃です。
動物病院の年末年始と言えば、、、
そう!
ワンちゃんネコちゃんによる誤食ですね!!
年末年始の動物病院では何故だか異物誤食での緊急来院が増えるという迷信?昔からの言い伝え?があります!
そんな言い伝えの通り、今年も年末年始にかけて、
ヒモを誤食したネコさん、マジックテープを誤食したワンちゃん、アクセサリーを誤食したワンちゃんなど沢山の動物さん達が来院されました!
その中から症例報告を、、、と、その前に誤食した時に1番大事な事をお伝えします。
Q:ワンちゃんネコちゃんが誤食をした、してしまったかも知れない、そんな時に1番大事な事は??
さて正解は、、
A:まずは動物病院にご相談して下さい!
これはとても大事です。
食べている物によっては体内で完全に吸収される前に緊急で取り除く必要がある物があります。(毒物や薬剤など)
また、食べてから一般的には3〜4時間は胃内に留まっている事が多く、誤食から早めに来院し対応する事で、胃内に異物がまだ有る状態であれば催吐処置や内視鏡で異物を摘出できる場合も有ります。
特に長いヒモの誤食は小腸で絡まり、最悪数カ所小腸を切開しなくては行けない場合もあります。
ちなみに、誤食し手術や催吐処置になったワンちゃん達のオーナーさんの約80%の方が誤食した事に気付かなかった、、、
というデータも出ております。
十分注意しましょうね!!
誤食した、、、
そんな時は、まずかかりつけの動物病院に連絡をしましょう!!
覚えておいて下さい(^^)
症例報告
4歳 チワワ 未避妊メス
主訴 朝にピアスを食べたかも
今回はオーナーさんが食べたかも!と気付いているパターンです!
早速レントゲン検査をしてみると、、、
上に写っているのは、無くしたピアスと同型のもの
どちらも胃の中にしっかりとピアスの星形が見られています。
オーナー様と相談し、今回のピアスのような尖った部分のある異物を飲んだ場合、食道や胃に刺さることや更に周囲組織を傷つける恐れがあるため、内視鏡処置にて摘出する事に!!
こちらが当院の内視鏡です!!
早速見てみると、、、
胃の入り口に赤い跡が、、、
ピアスが通過する際に傷ついたものと考えられます。
胃の中を見てみると、、、
フードの隙間から細長いピアスの一部が!!
鉗子を使い掴むのですが、なるべくこの先端を掴むのが重要です!
直線状に持つ事で、取り出す際に尖った部分を引きずって組織を傷つけるのを防ぎます。
ここは鉗子の操作をしている看護師さんとの連携が重要な所、、、
先端のとても良い場所が掴めました!!
そのままスルリと引っ張り、摘出完了!!
無事にピアスを摘出出しました(-.-)y-
今回のケースの様に、誤食した物によっては催吐処置にリスクがある場合は内視鏡検査を行う事があります。
もしワンちゃん、ネコちゃんが何か食べてしまった!!
そんな時は是非ともおひさま動物病院までご相談を。